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月例研究会の報告
2006年11月14日(火)

アジア起業家村構想とこれまでの成果
 講師:NPO法人アジア起業家村推進機構 理事長 山口 務

アジア起業家村入居者の実例報告1
アジア起業家村第1号:ベトナム出身者による企業例

 講師:(株)VTECHMATE 代表取締役 グエン・ミン・ドウック

アジア起業家村入居者の実例報告2
アジア起業家村第11号:今年三月入居,東大修士卒中国・内モンゴル出身

 講師:(株)ITMG 代表取締役 伊 利夫氏

コーディネーター:
早稲田大学総合研究機構 客員研究員 大西 勇治

↑講師名(敬称略)をクリックすると、講演サマリーへジャンプします

 

アジア起業家村推進機構 山口氏
アジア起業家村推進機構 山口氏

 

 

月例研究会風景

 

 

 

 

 

 

 

VTECHMATE グエン・ミン・ドウック氏
VTECHMATE グエン・ミン・ドウック氏

 

 

 

月例研究会風景

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

ITMG 伊 利夫氏
ITMG 伊 利夫氏

アジア起業家村構想とこれまでの成果
NPO法人アジア起業家村推進機構 理事長 山口 務氏

 経済産業省時代に地球環境産業技術研究機構(RITE)を11年に渡り率いてきた.その経験を活かして,アジア地域の若手企業化を支援するNPO・アジア起業家村を設立した.

 ベンチャーブームは,実はベンチャー支援ブームなのではないかとの指摘を受け,伸び悩むベンチャー企業数は喫緊な課題と認識していた.RITEで交流していたアジア各国の優秀な若手研究者達の,チャンスがあれば日本で企業をしたいと望む積極的な姿勢に,ベンチャーブームの根源的な問題との接点を見た.そこで,アジア起業家村を構想し,設立するに至った.

 アジア起業家村には,いくつかの狙いがあるが,とりわけ地域空洞化,産業再生,グローバル経済に対応することを目標にしている.特に,アジアの活力を取り込むことに注力しているが,従来の企業誘致型ではなく,人材に着目した「内発型地域振興」をモットーとしている.

 また,起業の受け皿を特定地域で集中的に行うことが特徴的である.これは,アジアと直結する地域において,インフラ等の整備とともに,支援人材の組織化や育成を知集中的に行うというものである.

 ベンチャービジネスには,構想から実際の起業までいくつかのステップが存在する.その中でも,起業家予備軍がビジネスプランを作り立ち上げるまでの第一段階が,最も重要であると考えている.したがって真の支援とは,この段階から一貫して関わることを意味する.さらにNPOならではの起業支援として,ビザや銀行口座などの生活支援を行っている点は,寄与が大きい.

 これまで三期に渡って具体化を進めてきた.まず第一期の全国展開期は,平成14年のアジア起業家村構想提案,平成15年1月のNPO法人設立(大阪),平成15年のインキュベータ施設開設(港区)などを行った.

 第二期は,川崎市でモデルの構築を行った.川崎市は,2009年の羽田空港再国際化,東京港湾等,アジア各国を結ぶインフラ利用に恵まれており,また起業の研究開発センターも集積している.今後,このインフラの利便性が高まる予定もあることから,ベンチャー企業支援の拠点として理想的である.

 三期に当たる現在は,川崎市の協力のもと,インフラ整備への活動,アジア諸国の行政,大学,サイエンスパークと協力関係の提携などを進めている.

 これまでの成果として,現在はアジア起業家村へ12社の入居が実現している.本日は第1号,第11号の起業家から,具体的な起業事例を報告してもらう.

NPO法人アジア起業家村推進機構
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アジア起業家村入居者の実例報告1
アジア起業家村第1号:ベトナム出身者による企業例
(株) VTECHMATE 代表取締役 グエン・ミン・ドウック氏

 2004月12月にアジア起業家村において,株式会社VTECHMATE(ヴィテックメート)を起業した.業務内容の8割は,携帯電話のアプリケーション,コンテンツシステム構築である.ベトナムホーチミン市の開発センターを構え,日本やアメリカなどへ留学したベトナム人エンジニアによるソフトウエア開発を進めている.

 自身は幼少よりラジオに興味があり,半導体技術を通じて日本の技術力を認識していた.また,明治維新や高度成長などから,日本への憧れもあった.1992年に日本大使館派遣の留学生として来日することができた.

 日本では,高等専門学校の電子工学科に進むことになった.本国では大学生であったことから意気消沈したが,あきらめずに進学を希望し,大学,大学院へと進んだ.しかし,大学院2年生のとき,同郷の先輩から職業体験の重要さを教えられ,博士課程へは進まずに就職することにした.

 ハードウェア設計を希望していたが,ソフトウエアに配属となり,結果的に現在までソフトウエアに関わることになった.就職先では5年間経験を積み,ソフトウエアの楽しさがわかってきた.また,技術にも詳しくなってきたが,一方でチャレンジ精神が腐食することへの懸念も高まっていた.

 そこで,大企業を辞めるリスクは大きかったが,環境の変化を求めて2004年の夏頃に独立することを決意した.最初の難関は運用資金だったが,友人の一言に励まされ,自己資金で企業する決意を新たにした.その折,川崎市のビジネスコンテストに参加し,賞を取ることができた.このときの出会いが縁となって,アジア起業家村入居の第一号になった.

 当初の業務内容は,組み込みソフトウエアという漠然としたものだったが,ゲーム会社から携帯ゲーム作成以来がきっかけとなって,携帯コンテンツ分野へ参入することになった.

 参入してみると,意外に周りの企業の実力や想定した競合相手が異なっていた.またGPSも委託がきっかけで実験的に開発してきたのだが,現在は携帯への搭載が始まってきたため,主要業務のひとつに成長してきた.これらは偶然からはじまった開発である.

 資金のほかに問題となったのが,ビザである.入管では過去の実績を勘案するが,ベンチャーは将来に向かって進めるものである.したがって,実績がない状態での申請は困難な問題ではあったが,関係各社の支援があり技術ビザを取得することができた.

 これまで,計画と現実の違いに対して,臨機応変に対応してきた.学生時代の専攻,企業での配属,会社設立後の事業など,すべて計画と異なるものだったが,柔軟に対応することが現在につながっていると考えている.

 今後は,コンテンツビジネスでの成長を目指し,ベトナム市場への進出を予定している.安いだけが売りの下請けになることなく,シリコンバレー型企業を目指したい.アジアの人材はポテンシャルが高く,インフラ不足から活躍できないでいる人も多い.このような人材を活用するアジア起業家村は,アジア版のシリコンバレーになるのではないだろうか.

株式会社VTECHMATE
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アジア起業家村入居者の実例報告2
アジア起業家村第11号:今年三月入居,東大修士卒中国・内モンゴル出身
(株) ITMG 代表取締役 伊 利夫氏

 高校卒業後,日本に留学した.日本のゲームがきっかけとなって,情報工学を専攻することになった.修士課程修了後は,社会人学生として博士課程に在籍しながら,外資系大企業でエンジニアとして経験を積んだ.

 起業のきっかけは,自己実現したいという思いと,人生を冒険してみたいという希望である. 2006年にITMGは,川崎(アジア起業家村内),上海にオフィスを構えている.両オフィスでR&Dを進め,川崎ではコンサルティング,上海はマーケティングを行っている.業務内容は,次世代検索サービス,オープンソリューション支援,グローバルIT戦略支援などである.

 現在開発中のもののひとつに,次世代不動産検索エンジンであるLIFU.NETがある.これまでの不動産検索は,地域毎にまとめられてものであり,日本全国を網羅するためには複数のデータベースを利用する必要があった.これはエンドユーザーにとっては,煩雑かつ時間のかかるものである.LIFU.NETでは,これらをまとめて全国的に網羅することを可能にする検索エンジンとして開発を進めている.

 また,イノベーションコンサルティングとして,自社のWEB技術と顧客の情報を合わせたコンサルティング業務も展開している.具体例として,割引券販売のマーケットプレース,学習進度の測定,遺伝子情報の医療向けデータベースなどの設計において,アドバイスおよび開発を行った.

 起業当時にオフィスを探していた際に,WEB検索で最初に載っていたことがきっかけで,アジア起業家村に入居することになった.入居のメリットでは,NPOによる運営施設であることから,顧客に対する信用力を高められることが大きい.

 また,他入居企業との交流,起業家村からの経営上のアドバイス,家賃の援助もメリットとして挙げられる.特に,起業家はえてして孤独なものであるから,アジア起業家村でのスタッフや起業家とのコミュニケーションは貴重である.

株式会社ITMG
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